理想の木材として名高い「ヒノキ」とは?
ヒノキは日本古来より親しまれてきた歴史のある木材の一つです。
木目の美しさや、抗菌防虫作用の高さ、構造強度などの特性から、ヒノキは神社仏閣などの歴史ある建材としても古くから使われてきました。
飛鳥時代に建立された法隆寺にも、ヒノキが建築木材として使用されています。
1300年以上前にもなる飛鳥時代の木造建築が今も残っていることは驚きです。
今では様々な実験による木材強度実験等による樹種の特徴は研究されている昨今ですが、当時建築における実験データはなく古来より日本人が、木材としてのヒノキの魅力を見出していた証と言えるでしょう。
そこでオリバー建築設計では、ヒノキの魅力と富山という気候が最適だと見出し、
国宝級のヒノキである「木曽ヒノキ」を住宅の構造躯体の素材に採用しております。
木曽ヒノキは、秋田スギ、青森ヒバと並び、日本三大美林のひとつに数えられています。
日本三大美林は、全国の人工林の中で特に優れている林であり、寒い土地の過酷な環境でゆっくりと育つため、年輪の目が細かく、その美しさと強度から、建築資材の中でも最高峰と位置付けされて来ました。
木曽ヒノキの魅力
長野県の木曽谷から岐阜県木曽川上流地域にまたがるヒノキの林は、現在は国有林として指定されています。
樹齢80年から120年以上を経た良質なものが木曽ヒノキと銘打たれ、年間20万本しか産出されません。
寒冷地の厳しい環境でゆっくり時間をかけて成長するヒノキは、緻密な年輪を持ち、歪みの少ない、強く美しい木材となります。
長い年月を経て、抗菌作用のある香り成分も一般のヒノキよりも多く、カビやダニを抑制し、腐朽にも強い性質を持ちます。
そのため、耐用年数においては他の樹種とは比べ物にならない長さです。
伊勢神宮で20年に一度執り行われる式年遷宮式典においては、御神木と崇められ御用材伐採式が執り行われます。
古くから信頼のある木材が木曽ヒノキなのです。
古来より神社仏閣を支えてきた木曽ヒノキが使用されているのは、木曽ヒノキにさまざまなメリットがあるためです。
ここから続いての記事では、木曽ヒノキの特徴として挙げられるメリットやデメリットまで他の木材との比較も交えて、包み隠さずご紹介できればと思います。
オリバー建築設計/村井健人